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2017.06.28
カテゴリ : 人事・労務

上毛労務 薗田直子です。

AI(人工知能)の進化、目覚ましいですね。
タクシー会社で、AIが乗車客のいそうな場所へ車を誘導し乗客数をぐっと伸ばし、
社員との面談記録の文章からAIが退職の予兆のある人を割り出し、
証券会社では1000分の1秒単位の超高速取引を繰り返して利ざやを稼ぎだし・・・
TVのAI特集をみて、実社会でココまできてるのか、と驚きました。

そんな中、「汎用AIが登場する2030年に向け、AIやIoTが仕事や雇用へどう影響していくか」という厚生労働省の報告書を目にしました。

「個人、とくにいま働いている40歳前後の人たちへ」と、2030年時点でまだまだ現役の世代に向けメッセージがあります。
15年後、今の仕事の一部は何らかの形でAI等に代替されると考えられます。引き続き企業で能力を発揮するためには『AI等を取り入れた新しいシステムを使いこなす力』『AI等 に代替されにくい能力』『AI等の活かし方を考える創造性』を身につけることが必要になります。こうした能力の習得で「7割~9割」の人が15年後も活躍し続けられるとしています。

企業に対しては、『従業員がAI等を使いこなす能力や、AI等に置き換えられない能力等を身につけられるよう、企業が能力開発の場を与え、従業員の能力開発を支援すべき』としています。

AI等はさらに進化し、遅かれ早かれ社会の中に取り入れられます。
AI等は今ある仕事を奪うだけではなく、生産性を高め、人材不足を賄い、仕事を楽にするツールでもあります。空いた時間をどうやって新しい仕事や役割に変換していくのか、考えるのが人間の役目。
従業員も企業も、AIを含めテクノロジーで「どんなことができる」のか知ること、そして使える箇所があればどんどん取り入れ、馴染んでいくことが大事です。
これらリテラシーの差が、変化のスピードの差につながるのでしょう。

そうそう、20代の若手社員が50~60代の役員たちに、スマートフォンの使い方から社内SNSやスカイプを定期的に教える『メンター制度』を作った会社もあるそうです。進化するテクノロジー、こうやって馴染んでいくのも、イイネ!です。

2017.06.27
カテゴリ : 農業

先週土曜日は、家族で田植えという田んぼが、数多く見られた。伊勢崎市近辺では、田植えのピークだったようだ。この後は、当分の間水の管理が続くのだろう。

秋には収穫を迎える。その後の売り先は、どこなのだろう。自家用として家族で食べる分を除けば、みんな何処かへ売ることになる。農協、業者、知人、なかには一般消費者へ直接という人もいるだろう。しかし、出荷量を考えれば、農協が一番多いと思う。

以前、コメは国が買い取っていた。もしかしたら、今でも農協へ出荷しているコメを、国が買っていると思っている方もいるかもしれない。

先週、作った野菜の値段を自分で決めている方のセミナーを受けた。もちろん、自分で価格を決められるような仕組みを、自分で考えて実行し成功しているからできていることだ。新規販売先を獲得しようとする営業は、したことがないらしい。但し、自分の作った野菜が、どのような人達に、どのように食べられるのかはイメージできているようだった。特殊な例だろうが、自分で作ったものを自分で売価が決められる、野菜のメーカーといったところだろう。

製造業においても、メーカー以外は元請企業に「見積書」は出すものの、希望どうりの価格が出る場合は、少ないのではないだろうか。しかし、それぞれの企業で単価に合うよう合理化などを考え実行しているのだろ。

市場出荷、企業との契約栽培農家でも、売価をこちらで決められない場合、いかにして、生産性を上げ、合理化し、利益を上げていくのか。

でも、その前に「どんな農業」をしていくのか、決まっているだろうか?

吉田 典佳

 

2017.06.26
カテゴリ : 人事・労務

おはようございます。

上毛労務 岩野です。

 

厚生労働省は27日、中央最低賃金審議会を開き17年度の最低賃金の

引き上げに向けた議論を始めます。

 

政府は3月に策定した働き方改革実行計画で最低賃金時給1千円を目標とし、

毎年3%程度引き上げる方針を明記しました。

計画を策定した会議には経団連会長や連合会長らも参加しており、大きな異論

はでていないものの、労働者側はさらなる引き上げを求めてくる可能性もある

ようです。

 

昨年度の上げ幅は過去最高の25円なりました。予測では17年度の最低賃金

も、2年連続の20円超の引き上げとなるようです。

 

現在の全国平均は時給823円。

仮に、今後3%ずつ上がれば23年度には時給1千円を超えることになります。

人手不足などから最低賃金を上回る求人を出している企業が多くみられること

からも、最低賃金の改定は中小零細企業にとっては大きな打撃となりかねません。

 

こうしたなか、職種や規模に関係なく、どの企業にとっても業務の効率化、

生産性向上はもちろん、人材配置、教育、評価・処遇及び役割の明確化など

ここ数年で、経営者の抱える課題が増えていることを、切に感じています。

 

2017.06.22
カテゴリ : DAILY TIPS

藤井経営の深澤です。

7月の月末に長男の大学の進路相談に行く事になって、20年後の世の中が、ふと気になり考えてみました。この1年の世界の出来事を考えると「将来の事なんて分からない」という意見の方が沢山いらっしゃると思いますが、かなりの精度で分かることがあります。人口の推移と年齢構成です。

今から20年前は19歳までの方を「1」とすると現役世代の64歳までの方が「2.88」65歳以上の方が「0.72」でした。高齢者(この呼び方も時代に合わないと思いますが)の方が未成年者よりずっと少なく、また現役世代4人で高齢者1人を支える年齢構成でした。

高齢化社会と言われている現在はどうかというと現役世代の方が「3.24」高齢者の方が「1.63」でした。高齢者の方と未成年者の比率が急激に変動していることに驚きました。また現役世代2人で高齢者1人を支える年齢構成になっています。消費税も上がり年金保険料も上がるはずですよね。

そして本題の20年後です。19歳までの方を「1」としたときの現役世代「3.47」高齢者「2.28」と未成年者より高齢者の方が倍以上で、なによりも現役世代3人で高齢者2人を支える世の中になっています。

1人の高齢者の生活にどの位の費用が掛かるかというと生活費で一人当たり月15万円で医療費が月8万円だとすると合計23万円です。本人の貯蓄や親族の援助があるとしても単純な計算上では現役世代一人当たり15万円以上の負担です。私個人の場合で計算すると20歳以上が3人いますので月45万!!しかもこれには介護保険での給付は入っていません。

これからの20年どんな時代になるんでしょうか。

次回は是非、明るい話しをさせて下さい。

2017.06.22
カテゴリ : 医業

藤井経営の藤井武です。

これまで日本の医療費総額や薬剤料に関してお話をしてきました。
今日はその中でも認知症に関して、少しトピックスを・・・。

超高齢化社会の進展に伴い、認知症患者は増加の一途を辿っています。
厚生労働省によると、認知症を有する高齢者人口の推移は、2010年時点では200万人程度ですが、すでに65歳以上人口の10%、242万人程度に達しているという意見もあるようです。さらなる高齢者人口の急増により、認知症患者数も増加し、2020年には325万人まで増加すると言われています。

では、認知症になってしまった場合、どうしたらよいのでしょうか?ただ病状が進むのを見ていることしかできないのか。当然、認知症にならないために日常生活を見直すことで予防につながったり、早期発見につながる画像診断技術も進展していますが、病気が発症した場合、頼ることになるのはやはり薬剤(新薬)になると思います。

しかし、最も開発が進んでいるとみられていたアメリカ製薬メーカーのイーライ・リリーが昨年末に開発中止を発表したそうです。
現在認知症薬と言うと、エーザイ社の「アリセプト」が有名ですが、これを含めて4つしかありません。
認知症薬の開発は、がんをもしのぐ至難の業で、病気のメカニズムを解明するのが難しい点が実用化につながらない様です。

認知症の新薬が開発され、発症を5年遅らせることができると、2050年までに世界中の患者は4割減り、医療費も年3,000億ドル(約33兆円)超を削減できるとの試算があり、世界的規模の医療費削減に対して、すさまじい効果が発揮される見通しです。
それだけに、開発に成功した製薬メーカーが獲得する利潤は、推して知るべし。
エーザイ、塩野義製薬、中外製薬、スイス・ロシュ社等著名な製薬メーカーを新薬開発のしのぎを削っています。

人類にとって超難敵な認知症に対する特効薬が開発され、健康余命が延びQOLの向上がもたらされると、それに伴い医療費負担が急増することも合わせて考えなければなりません。
給付と負担の問題、これバランスをどのようにとっていくのか、日本の医療政策と医療財政の今後の方針から、目を離せません。
来年の診療報酬・介護報酬同時改定に向けて、これから迎える夏を超えるといろいろな話が聞こえてくるでしょう。
これからも最新の情報を的確にとらえ、今後の医療提供体制にどのような影響が及ぼされるのか、検討していきたいと思っています。

株式会社藤井経営
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