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広がる「週休3日正社員」制度
2017.06.07
カテゴリ : 人事・労務

上毛労務 薗田直子です。

佐川急便は、ドライバーに週休3日の正社員制度を導入することを発表しました。週休3日でも週休2日の場合と基本給額は変えず、個人のライフスタイルに合わせた柔軟な勤務形態を可能にしていく意向です。既にユニクロ等で先駆的に導入されている『週休3日正社員制度』、ヤマト運輸も導入を検討しており人材不足に悩む業界で加速が進みそうです。

この週休3日制、どういうものかというと・・・

1日8時間を超える労働時間の設定が可能な「変形労働時間制」を活用し、全体の労働時間は変えずに、1日の労働時間を長くし、休日を増やします。

週休2日制:1日 8時間×週5日勤務=40時間

週休3日制:1日10時間×週4日勤務=40時間

 

店舗運営や運送業など1日そもそもの稼働が長い場合、例えば9時~20時まで稼働(11時間)すると、1日8時間勤務で(1時間の休憩を除き)1日2時間の残業となります。今までは2時間分残業代を支払って、週休2日(週5日勤務)のケースがほとんどでした。

これを当初から1日10時間勤務とし、残業ナシ、週休3日(週4日勤務)でプライベートな時間もしっかり確保させようという制度です。残業代分の収入は減りますがどちらを選ぶのかは個人の価値観に委ねられます。

週休2日だと年間休日105日ですが、週休3日だと157日。求人でぐっと目を引きそうですね。都心部では、診察時間が長い歯科業界で『週休3日制』をうたう求人が増えているようです。

とはいえ、全体の仕事量自体が変わるわけではありません。増えた休みの分「人」を投入が必要⇒でも人が確保できない、という声もあがりそうな・・・

人材不足が経営課題となりつつある今、働き続けやすい舞台をつくることも企業としての命題です。「週休3日制」は従来の「週5勤務残業あり正社員」の枠を外した、新たな選択肢です。柔軟に対応できるよう選択肢を増やしていくこと、益々進んでいくように思います。

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