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季節行事と新たなニーズ
2019.02.28
カテゴリ : 日々つれづれ

こんにちは、総務の藤井です。

 

今週末の3月3日は桃の節句、ひな祭りですね。

女の子のいるご家庭では、この時期おひな様を飾っているお宅も多いと思います。

子どものいない我が家は吊し雛を玄関に飾ってお茶を濁すくらいですが、私が子どもの頃はこういった風習も大事にしていたため毎年飾り付けをしていました。

 

私のおひな様は御殿飾りと呼ばれる組立式の雛御殿の附いたものでした。

雛御殿は今でいうドールハウスのようなもので、御所を模した寝殿に男雛と女雛が配置されます。

サイズによっては寝殿に脇御殿が附属し、三人官女などのお付きの人形が付いたりします。

寝殿の中央には階段があり、その両脇に桜と橘を飾り、御殿の両横にぼんぼりを飾り付けます。

 

この御殿飾り、昭和30年代までは関西方面で人気があったおひな様だそうですが、今はもうすっかり廃れてしまって新しいものは作られてないようです。

私の生まれた頃にはもう段飾りが主流になっていたため、同年代でこの御殿飾りのおひな様を持っている人はほとんどいませんでした。

長子だった姉のおひな様が御殿飾りだったので、姉妹間で差を付けたくなかった母の配慮かもしれません。

それでも御殿の大きさはだいぶ差が付いていましたが……

 

当時の田舎では、おひな様以外にガラスケースに入った藤娘や市松人形などの日本人形も飾ったので、出すのも片付けるのもひと仕事。

きちんと和紙に包んで樟脳などの防虫剤を入れて仕舞わないと人形が痛んでしまうし、小さな部品も決められた箱に入れないと翌年に分からなくなってしまうしと面倒きわまりなく、春休みに入るまで飾りっぱなしなど毎年のことでした(その所為で結婚が遅くなったのかもしれません)。

 

おひな様以外にも兄の兜飾りや掛け軸に鯉のぼり、お正月の羽子板飾りなど季節の行事に使うものの多くがかさばる箱に入っており、押し入れの半分くらいはこうしたもので満杯だった覚えがあります。

田舎なので収納場所には困りませんが、現在の住宅事情では年に一度しか使わないものをこんなにたくさん置いておくのは難しくなってきましたね。

 

今はこうした季節飾りを保管してくれるサービスが人気だそうです。

個別にトランクルームなどを借りて保管される方もいらっしゃるそうですが、屋外のトランクルームなどだと湿度が高くてカビなどが発生してしまうリスクもあるので、湿度管理された倉庫に預けるのが人形の状態は保たれやすいそうです。

こうしたサービスは倉庫業者だけでなく人形の販売業者もおこなっていて、保管だけでなく飾り付けや片付けなどもおこなうフルサービスの預かりもあるそうです。

業者さんが片付けてくれれば、私のように春休みまでほったらかしなんてこともありませんね。

 

こうした預かりサービスはなにもおひな様だけに限りません。

群馬のように冬用タイヤを履く必要のある地域では、タイヤの預かりサービスも多くのディーラーやタイヤ販売店でおこなわれています。

タイヤの保管は場所を取るし、紫外線で劣化が進むし、何より履き替えの際に自分で車に積んで持っていかなくてはなりません。その点このサービスでは、履き替えたタイヤは専用倉庫に保管してあるので自分は履き替えをしたいときに車に乗っていくだけ。これまでの欠点をすべて補ってくれる便利なサービスで、利用者も年々増加しているようです。

クリーニング店でもコートやスキーウェアなど季節衣類の預かりサービスをおこなっているところもあります。

それ以外にも携帯電話のデータや引っ越し荷物、建て替えやリフォームの際の家具などいろんなものを預かってくれるサービスも人気です。

 

販売する側はアフターサービスとして定期的な収入を得られ、あわよくば顧客の囲い込みができる。

購入する側は購入後の面倒な部分を一定の負担で解消でき、購入後の商品の劣化も防ぐことができる。

これぞまさに双方にとってメリットのある「Win-Win」の関係といえるのではないでしょうか。

 

どんな仕事においてもそうですが、一方的に搾取されるようなビジネスは長続きしません。

相手が納得するサービスを提供し、それに見合った報酬を受け取る。

それがビジネスの基本です。

私たちもこうした考えを貫いて、末永くお客さまと信頼関係を築いていくことでお互いの発展につなげていきたいと日々仕事に邁進しております。

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