上毛労務 薗田直子です。
先日、お世話になった方に花束を贈る機会があった。
友人が手配をしてくれた花束は落ち着いた色合いの花で彩られシックで素敵だった。なんと、これ、AIが写真と匂いを分析し選んだ花束だそう。スマートフォンに映った相手の顔写真と拝借したご本人の筆記用具をボックスに入れ、AIが写真を読みとり、香りを抽出して分析し、データベースから適合された花をマッチングさせたという。
花束を贈る機会は多くないが、花束を注文するときは少し戸惑うのも事実。発表会やら送別会やら用途を伝え、性別と、年代を伝え・・・中には『元気でポップな感じ』やら『スタイリッシュに』などイメージを伝えたりするが、相手により伝えにくいこともある。
写真一つで相手のイメージに合った花束を選んでもらえるのだから、花屋で注文するハードルも低くなるのかもしれない。
今や、花だけではなく、顔やその日表情でその時の気分にマッチした「本」をセレクトするAIもあるらしい。そのうち贈り物全般をAIがマッチングする時代がくるかもしれない。
相手のことを思いアレコレ考える贈り物選びの時間は、個人的には結構楽しい。
「自分では買わないけど、貰ったら嬉しいもの」「きっと好みだろう!と思う一品」「相手にも試してもらいたい自分のお気に入り」・・・誰かが喜ぶ顔を思いめぐらす時間は、ほんのりあたたかい気持ちになる。
AIセレクトの花束、カラクリに驚くと同時にとっても喜んでもらえた。喜んでいる顔を見れば、それは嬉しい。AIセレクトだろうが、「あの人に贈り物をしよう」という気持は贈り主のものだから、変わりはないのか。
選んでいる小さな楽しみの時間をAIに譲るのはもったいない、と思う私はアナログなのかもしれない。