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2018.02.21
カテゴリ : 人事・労務

上毛労務 薗田直子です。

先日伺ったお店のお吸物が絶品で、「美味し~い!」と思わず口にした。
お店の料理人さんが「お水にもこだわっているからね」と、昆布とお水の関係を教えてくれた。

昆布の旨味は軟水の方が出やすいので、出汁には軟水のミネラルウォーターを使っているという。逆に、硬水はミネラル成分が邪魔をして昆布の旨味成分が出にくいそうだ。関西をはじめ日本は軟水の土地が圧倒的に多いが、関東ローム層のある関東地方は硬水の土壌だという。関東のお水は昆布の旨味成分がでにくいので、魚で出汁を取り、魚の強い風味を和らげるために濃口醤油を使うようになった・・・

お恥ずかしながら、初めて知りましたよ。
料理ってその土地の風土や文化に深く根付いているものだ。
友人と興味津々にお話しを伺っていたところ、料理人さんが口にした『クックパッドの功罪』

日本最大の料理レシピサイト『クックパット』、材料や料理名でサッと検索でき、そのレシピは簡単で手軽にできるものが多い。
『クックパットの功罪』は、「なんでそうするのか、その理由を一切省略した」ことだという。
調味料を入れる順番、水を入れるタイミング、火力・・・一つ一つに素材の旨味を引き出す意味がある。それを全部省き、ハウトゥーのステップでレシピを示したのがクックパッド。一見同じ料理だが、野菜やお肉の状態、水質、気候など些細な条件の違いは、本質を分かっているかどうかで、まるで変ってくるという。

・・・なるほど。これって私たちの仕事にも大いに通じる。
例えば就業規則。ひな型に穴埋めするのでも一つの「就業規則」、お手軽にそれっぽく出来上がるのかもしれない。でも法律上の意味合いや、現状の会社の状態、将来へ向け経営者の意図するところをとらえた上でつくった「就業規則」はまるで異なる。「なんでそう定めたのか」イチイチ理由がある。何が違うって、不測の状況が起きても揺るがず柔軟に対応できるようなっている。

本格料亭ではないけれど、本質に拘った仕事でありたい。

2018.02.14
カテゴリ : 人事・労務

上毛労務 薗田直子です。

パーソナル総研と東京大学の中原淳先生が取り組んでいる「希望の残業学」というプロジェクトの第一弾研究結果が発表された。

残業をする人は「幸福度」が徐々に下がるが、残業時間が月60時間を超えると「幸福度」がグッと上がるそうだ。但し、「強いストレス」や「重篤な疾病」リスクは残業時間に応じて徐々に上昇し続けるという。
熱心に仕事をしているので気持ちは高揚し、ある種ランナーズハイのような「幸福感」はあるけれど、身体は悲鳴を上げている状態に近い。

世の中には動き続けていないと息絶えてしまうマグロ的人種っていうのもいる。私自身どちらかというと、このタイプだ。問題は、動き続ける土壌を「職場」に限定してしまうことだと思う。残業は、職場で「感染」し、やがて感覚を「麻痺」させるという。

残業を減らすことを目標にしても、それだけでは「働きがい」や「楽しくワクワク働く」ことに繋がるわけではない。今の「長時間労働抑制」は、現場感とかけ離れていてやらされ感満載なのも肌で感じる。

楽しそうに働いている人は、自分のやるべきこと、やりたいこと、できることをうまく一致させている。だから、やらされ感ではなくイキイキしているのだろうな。マグロのように動き続けている人も多いが、決して「会社・職場」に限定している訳ではなく、仕事とプライベートの境界なく楽しみながらエリアを重ね、広げている。

残業がなくなるその先に「働いて、笑おう!」というテーマがある。だから「希望の残業学」
「働いて、笑おう!」「笑いながら、働く!」そんな未来を目指したい。

2018.02.07
カテゴリ : 人事・労務

上毛労務 薗田直子です。

インフルエンザが猛威を振るっている。
A型、B型、学級閉鎖・・・の話をあちこちで聞く。
あるドクターから「休日診療は、1日100名以上インフルエンザ対応」という話を聞き、仰け反った。こんなにも多くのインフルエンザ患者が一堂に集まり、医療機関も戦場だ。予防接種をしていてもインフルエンザにかかってしまう場合もあるようで気が抜けない日々であろう。

そんな中、『インフルエンザ、「早めの受診」は間違いです!』という女医さんの記事を目にした。「熱が出たのでインフルエンザかな~?」程度の軽症者が病院に殺到することで、軽症のインフルエンザ患者に時間と人手を取られ重傷者への対応に手薄になる。重い疾患の通院患者が治療で通院すること自体が感染リスクになるともいう。

熱が出てもインフルエンザと判定されるまで会社や学校に通う、というのはよくある話。発症直後は検査で判別できないことも多いそうだ。判定がでるまでに、どんどん周囲の人に移してしまう可能性もある。「早めの受診」は、会社、学校、医療機関での感染を加速させるという。
もちろん重篤で受診が必要なケースもあるが、基本的には『体調が悪くなったら、自宅で身体を温め、水分を取りながら、しっかり休息する』ことを勧めている。

医療従事者ではないので専門的なことはよくわからないが、妙に納得した感がある。
インフルエンザではないから、熱が出て体調が悪くても無理してがんばる、目の前に仕事があるので休めない休みにくい環境にあるのが実態だ。本人の意志だけでは解決できない壁がある。

「病は気から」と気合で乗り越えようとしてしまう私がいうのも説得力ないが、「体調が悪ければ、自らの判断で休める」ほうが、気持ちも身体も楽にきまっている。個人、一企業だけではなく、社会としてもきっとこの先そんな文化が必要になってくると思う。

2018.01.17
カテゴリ : 人事・労務

上毛労務 薗田直子です。

先週末、夜8時ちょうどに自宅のパソコンの前に座り、メッセンジャーで送られたURLをクリックすると・・・「お~!」デスクトップに全国各地の仲間の顔がずらっと表示され「こんばんは~」という声が聞こえてきた。
私のZOOM初体験、オンラインミーテイングのはじまりだ。

今年度任命されている厚生労働省の女性活躍促進事業のアドバイザー業務。北海道から沖縄まで全国各地で47名のアドバイザーが志同じくして活動している。先月都内で研修会があった際に、「それぞれの地域や企業特性をふまえた事例、自治体独自の取り組みや連携についてリアルな情報をもっと共有したいね」という話から有志でオンラインミーティングを開催することになった。

Web会議のソフトはいくつかあるようだが、今回は『ZOOM』というソフトを使うことになった。私は事前にソフトのインストールと会員登録だけして、当日を迎えた。
そして当日、ワンクリックでいとも簡単にオンラインミーティングに参加することができた。

今回の参加者は10数名。パソコンだと20名位までの参加者が一面に表示されるそうだが、スマホだと4名ずつくらいしか表示されないので、画面をスクロールして確認しているようだ。
ファシリテーターに促され、事例の発表とそれに対する質問や意見の交換が始まる。話に併せ途中でPDF資料やおすすめWebサイトなどがデスクトップに表示される。話と画面に集中し、あっという間に1時間が経過した。
ミーティングの録画は、参加者と不参加のメンバーにも配信される。
次回は、全体ミーティングのあと少人数でグループディスカッションをして、再度全体共有しましょう、という段取りになった。

表情やしぐさも見られるので「対面とほとんど変わらない」・・・というより、「対面以上に話に集中する」というのが正直な感想。取り入れられる場面も沢山ありそう、と妄想も広がる。
一方、「リアルタイムに対面で会う」ことに、どんな価値をおくのか益々問われるだろうな、とも感じた。
あまりにも手軽で身近だったオンラインミーティングのデビューだった。

2017.12.20
カテゴリ : 人事・労務

上毛労務 薗田直子です。

事務所の執務室の窓際にいくつか鉢植えが置いてある。
その中の一つの鉢、去年よりぐっと花付きがよくピンクの花をいくつも咲かせた。

シャコバサボテン、サボテンの花。
総務の女性が、去年よりも花開いた理由を教えてくれた。

この花、別名クリスマスカタリスという。クリスマスという名の通り、冬の花でもある。
短日植物といって、日が当たる時間を短くすることで花開くという。1日の日照時間が12時間以内になると、花が咲き始めるそうだ。

実は弊社、今年の4月から働き方改革の一環で、22時だった建物の閉館時間を20時に前倒しした。今まで、21時過ぎもポツリポツリと在館し煌々とついていた室内の電気が、今では19時過ぎにはほぼ全員退館し室内も真っ暗な状態になる。
つまり、去年の今頃は、人工の明かりで12時間以下の日照時間になりにくかったのが、今年は存分に暗い状態を保てている。

閉館時間が短くなり、翌日まで疲れを持ち越すような残業をしなくなった。
身体の変化は自分自身で明確に感じてる、という訳でもない。

そんな変化を如実に察知し、花開かせたサボテンの花。
気忙しい年末に、ほっと心が温まった時短の効用だ。

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