上毛労務 薗田直子です。
さて、先週の続き
ITの進化とともに時代の先端を走る企業「サイバーエージェント」
変化を恐れず絶え間ない成長をするために、『挑戦』と同時に大切にしていることがある。
それは『安心』だ。
サイバーエージェントは『挑戦』と『安心』をセットで考えている。
命綱のないバンジージャンプは「自殺」になる。思い切り挑戦するために「安心」が必要、もっといえば「安心」がなければ人は挑戦をしない、ということだ。
会社での「安心」ってなんだろう。
それは、正社員としての身分が保証されていたり、会社が責任をとってくれる・・・ということだけではない。
昨年グーグルが「チームの生産性を上げる最も重要な要素」として『心理的安心』を挙げていた。ここでいう『心理的安心』は、他人の反応に怯えたり恥ずかしがったりすることなく、自然体で自分の意見や感情をさらけ出せる環境や雰囲気を指している。
サイバーエージェントの『安心』もこれに近い。
とても印象的だったのは『人材マネジメントは感情マネジメントだ』という人事の曽山氏の言葉だ。
会社が「こうなってもらいたい」という人材像を掲げても、そこを目指そうという「感情」がないと人は動かない。
同社で何年も応募数が停滞していた社内新規事業コンテストがあった。優勝賞金を100万円まで引き上げても応募が10数件だったが、ある年応募数が一気に200件以上に跳ね上がった。何をしたかというと、人事部がコンテストの意義と応募打診を一人一人に声をかけて回った・・・それだけで応募が20倍にもなったという。
人の心を動かすには制度や施策だけではない。一人一人と向き合う覚悟、人と人との「点」を積み上げそれを「面」につなげ『風土』をつくっていく必要があるのだろう。
社員一人一人の関係性、会社と社員の関係性なしには、何も自らバンジージャンプは飛ばないのだろう。
バンジージャンプは怖い。
でも、強固な命綱があって思い切って跳んだら、スカッとして新しい世界が見えた!
そんな経験をしたら次のバンジーにもまた挑戦したくなるかもしれない。