おはようございます。
上毛労務 岩野です。
最近、雑誌やニュースなどで目にすることが多くなった監督署の存在。過重労働防止や厚生労働省のブラック企業実名公表を機にその存在感を着実に増し、企業は社員の勤務実態を適切に把握しておかないと、対応が後手に回ってしまうことになってしまいます。
2015年に労働基準監督署が全国で立ち入り調査した事業所は15万5428件に達し、その約7割が何らかの違反が発覚するという結果になりましたが、果たして、経営者は違反を覚悟で営業をしているのでしょうか?
長時間労働や労災事故などいずれにしても、労働者に任せきりにしてしまい、社員の働きやすさ、業務がスムーズに流れるよう配慮したつもりが、労働違反となってしまったケースも見受けられます。つまり、企業がその実態、現場業務を適切に把握していないことが原因のようにも感じています。
今、企業がすべきことは、それは労務トラブルを事前に把握すること。
そのためには、今まで以上に労働者との意思疎通が必要となり、企業はそのような機会を設けることが求められています。
たしかに、労働基準監督署はとても強い権限をもっています。
しかし、これから先、企業の人事総務の担当者が注力しなければならないのは、労働基準監督署ではなく、実態を把握するために社員と真剣に向き合うことなのではないでしょうか。