こんにちは、藤井経営の深澤です。
相続のお話しの続きです。
本屋さんに並んでいる経済紙や週刊誌に相続税の「節税法」の特集が定期的に組まれています。
読んでみると「劇的な節税方法」が掲載されていて、是非実行をしてみたいと思う方もいらっしゃるようで関与先の方々からもお声をかけて頂くことも多々あります。そんなときに雑誌の例題ではなく実際の関与先の数字で計算すると雑誌とはかけ離れた結果になることも多いようです。
雑誌はあくまで最高の効率で影響を与える状況で例題を出すことがありますが、実際には効果が薄いこともあります。
「特殊な事を高いコスト」をかけて実行するのではなく、通常の生活の中で当たり前の事を長く続けていくことが一番の効果を発することがあります。例えば、一般の贈与、生活費の負担、子供さんやお孫さんの学費の援助、時間の経過で価値が下落するものを購入して貸してあげる(車等)などをすることで10年間で1億円位の資産減少になります。
そんな時に問題になるのが税制や法律ではなく、家族間の信頼関係や思いやりです。親子であれば喧嘩になることもあるでしょう、ずっと平坦な関係でいることの方が珍しいと思います。感情が高ぶると継続して援助してあげている事を中止したり、援助していたこと自体を後悔することになってしまいます。
是非、「劇的な節税」を実行する前に家族とゆっくりお話しをしてみる事をお勧めします。