おはようございます、海老澤です。
今年も残すところあとわずか、そろそろ忘年会の予定が入る人も多いのではないでしょうか。
漢語としての「忘年」は、中国故事に「忘年の交わり」とある通り年齢差を問題にしないこと
を指しますが、日本人は「その年の苦労を忘れる」という意味に解釈し直したそうで、一年
の労をねぎらう忘年会は日本特有の文化だそうです。
忘年会でよく聞く「無礼講」という言葉。鎌倉幕府を倒す意思を探ろうと後醍醐天皇が身分の
上下やしきたりを抜きにして設けた酒宴が由来とされています。席順が厳しく決まっていた公
家社会の宴席では、一度座った座から移動することはありませんでした。このしきたりを無視
して座席を立つこと、つまり現代で言えば、参加者が席を立って上司や先輩にお酌をすること
も、「無礼講」の本来の意味と言えます。「今日は無礼講で…」と言っても、あまり羽目を外し
すぎず、自分の立場をわきまえながら楽しい忘年会にしたいですね。