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新境地を切り開く「第一世代」
2018.01.24
カテゴリ : 日々つれづれ

上毛労務 薗田直子です。

私にとって遠い過去、今ではすっかり縁遠いが、世の中受験シーズンだ。

我が国の最高学府でもある東京大学の合格者は3分の1が東京出身者で、在学生の過半数は年収950万円以上の世帯だという。昔は、地方から上京しバイトをしながらの苦学生が必死で学問と生活を両立していたイメージがあったが(昭和なのか?)、今やメディアに登場する東大生は洗練されていてスマートだ。東大生は都心の裕福な学生が多くを占めているのは統計からも明らかだ。

今、アメリカのトップ大学では、ダイバシティー(多様性)の指標として女性や黒人の割合に並び、「第一世代」の学生割合を考慮する学校が増えているそうだ。
ここでいう「第一世代」は『両親の最終学歴が大卒ではない』ことである。家族にとって新境地を切り開く世代という訳だ。

生まれ育った家庭の経済格差が、幼少時代だけでなく世代を超えて継承されることも多い。幼少期の塾など教育格差が学歴格差につながり、やがて所得格差へ・・・スパイラルに連鎖されていく。
大学(特に国公立大学)が「第一世代」を意識するのは、大学が、家計や経済の差を超え、多様な人材の学び舎である社会的な意義があるからだ。放っておくと広がってしまう格差を、大学側が意識的に軽減しようとする取り組みも広がっている。
東京大学も、数年前から地方出身の女子学生に、月数万円の家賃補助制度を始めている。

かく言う私も「第一世代」だ。群馬から出て下宿し、大学で学ぶということを選択させてもらった。当時は当たり前のように思っていたが、歳を重ねるにつれ有難みを増し感じている。決して余裕がある家計環境ではない中、大学生活に投資をしてもらった。大学での授業だけではなく、高校生活までとは違う、異なる文化圏、価値観、環境の友人たちとの交わりは、いろいろな面での新境地だったことは間違いない。

大学入試もいよいよ本番。
新境地を切り開く舞台への切符を、自分自身を思いっきりぶつけ手にしてほしい。

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