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「美意識」を高める
2017.08.16
カテゴリ : DAILY TIPS

上毛労務 薗田直子です。
趣味で写真を撮るようになってから、定期的に美術館に足を運ぶようになった。写真を始めたばかりの頃、「写真に拘わらず、いろいろなジャンルの絵画に触れて、美しいものを美しい、と感じることが作品づくりにつながるよ」というアドバイスを受けたのがきっかけだ。
だから、美術の歴史や何派など難しいことは一切わからないまま、気になる展示があると出かけている。

夏休みに『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?』という本を読んだ。
近年、名だたるグルーバル企業が幹部候補をアートスクールにトレーニングとして送り込んでいるという。変化が激しく、複雑で不安定な状況においては、分析力、論理力のスキルを磨いても、セオリー通りに物事が進まないことも往々に生じる。「アート」や「哲学」を通じて『答えのない問い』に対しての『直観』や『感性』といった美意識を磨くことが求められてきているのだ。

もちろん、ロジカルな分析力や理性は重要だ。その上で、何を大事にし、何を捨てるのかという美意識は自分自身の中にある「モノサシ」に他ならない。現行のルールでは白黒つけられないグレーの部分が多い時代だ。グレーをどういった基準で舵取りするのかは、その人、その企業のスタンスや価値観を明確に表しているように思う。「経営における美意識」が顧客を魅了し、従業員の心をつかみ鼓舞させ、自身の行動の基準をきめる判断基準になってくる。

著書には美意識を高めるいくつかの方法が記されていた。
・絵画を見て、他者とお互いに何を感じたか、言葉にして共有する
・ある哲学に対して、当時の哲学者が、なぜそのように考えたのか、どのような知的態度で世界や社会と向き合っていたのかに想いを馳せる

美術館へいっても「へー」「すごかった」という稚拙な表現しかできない私。自分なりにどんな作品が好きなのか、説明するだけでも「見る力」は養えるという。一朝一夕では身にはつくものではないが、美しいものを見て美しいと感じ、一期一会を大切にしながら、自分の「モノサシ」作っていきたいものだ。

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