こんにちは、総務の藤井です。
1回空いてしまいましたが、引き続きシンガポールのレポートをお送りいたします。
シンガポールの観光立国としての姿勢は、入国して降り立った空港ですでに十分感じられました。
シンガポールのメイン空港であるチャンギ空港は日本の成田空港の2倍弱の広さを持ち、さらに拡張工事が行なわれています。
現在ターミナル数は4つで、一番新しいターミナル4はちょうど1年前にオープンしたそうです。
私が搭乗したシンガポール航空はターミナル3に到着しましたが、別便の班はターミナル2に到着だったそうで現地ガイドが両方に迎えに行くため大変そうでした。
空港内は大変よく整備されていて、アクセスやターミナルの設備、スタッフの対応などを評価したワールドエアポートアワードで、2015年と2016年の2年連続で世界第1位に輝いたそうです。
確かに私たちが2時間ほど待つことになったターミナル3も清潔で設備も新しく、午前6時前の到着だったのでオープンしている店こそ少なめでしたが、時間をつぶすには十分な環境が整っていました。
聞けばターミナル内には無料の映画館やゲームコーナーなどもあり、ウォータースライダーのような巨大な滑り台や仮眠スペースを備えた休憩所なども充実していて、トランジット客を飽きさせない工夫がされているそうです。
さらに空港自体も市内まで交通機関でおよそ30分程度とアクセスもよく、カジノなど観光客が短時間でも楽しめる施設が24時間稼働しているとのこと。
それに加えてトランジット客を対象に乗り換えまでの数時間で市内の観光名所にバスで連れて行くツアーまで存在するそうです。
マリーナ・ベイ・サンズやガーデン・バイ・ザ・ベイなどの市内観光コースとチャイナタウンやカンポン・グラムなどの文化遺産コースの2種類で、定員数は決まっているもののこちらもなんと無料なんだとか。
大変太っ腹なチャンギ空港のサービスですが、これもシンガポールに観光客を集客するために非常に有効な施策のひとつだと思います。
「アジア観光の際は、ぜひ便利なシンガポールで乗り継ぎを! 乗り換えの空き時間にはついでにシンガポールの観光も楽しめますよ」と世界中の観光客に呼びかけ、フリーツアーでシンガポールの良いところをチラ見せし、「次回はぜひシンガポールを目的地に!」という訴求力抜群の政策です。
出発前のブログで、天然資源も歴史的な観光資源も乏しいシンガポールという国がどのようにして観光立国としてアジアに君臨しようとしているのかを確認してきたいと書きましたが、入国までの数時間で圧倒的な力のいれようを見せつけられた気がしました。
自分たちの状況をよく理解して、どうすればパイを獲得していけるかを考えて実行に移す。
資源に恵まれた国々があぐらをかいているうちに、技術とアイデアでその地位を奪い取ろうとしているシンガポールの政策は、ビジネスの面でも参考にできることが多そうです。