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暦の上の春
2023.02.02
カテゴリ : 日々つれづれ

こんにちは、総務の藤井です。

早いもので今年ももう1ヶ月が過ぎ、明後日2月4日には立春を迎えます。
立春から5月6日頃の立夏の前日までおよそ3か月間がよく言われる「暦の上では春」です。
3月や4月は「暦の上では」の枕詞を付けなくても十分春らしいですが、2月はまだまだ冬のイメージ。
ここ群馬県伊勢崎市は関東平野の北西端にあたるため比較的降雪の少ない地域ですが、積もるような雪が降るのは大抵立春を過ぎた2月の中旬頃です。
忘れもしない平成26年(2014年)に関東甲信地方を襲った記録的な大雪も2月15日でした。

なぜ寒中である1月ではなく「暦の上では春」といわれる2月も中旬近くになってから大雪に見舞われるのか。
それこそが太平洋側に大雪をもたらす気圧配置にあるのです。
西高東低の冬型の気圧配置の時は大陸側から冷たい北西季節風が日本海側に吹き付け、山にあたって雪雲となり山間部や折り返して平野部にまで雪をもたらします。
山を乗り越えた寒気は関東の山沿いの地域まで雪を降らせますが、その辺りで水分を使い切り、太平洋側には乾燥した空気となって吹き込みます。
群馬の場合、この乾燥した北西風が「からっ風」と呼ばれています。
つまり西高東低の気圧配置は、関東平野の場合「乾燥する季節」となるわけです。

立春を過ぎるとこの西高東低の気圧配置が崩れてきて、西から東に低気圧が通過することが増えてきます。
この通過する低気圧のうち、本州の南岸を進む特定の条件の低気圧が太平洋側に雪を降らせる原因の一つとなっているのです。
つまり太平洋側に雪が降る頃というのは、「冬型の気圧配置」が崩れた頃ということなので、太平洋側に住む私たちにとっては
降雪 = 冬
ではなく
降雪 = 春の訪れ
と考えるのが正しいようです。

そう考えると立春、そして「暦の上では春」というのは自然の摂理に則っているんですね。
暦ってすごいですね。

写真は玄関の啓翁桜。
寒い日が続くのでまだ満開のままです。
直角に折れたままきちんと花を付けている枝を発見しました。
素晴らしい生命力ですね。

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