競争力を強化するまえに

まずは、九州北部での、集中豪雨において被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。
毎年、何処かで今までに経験したことのない、自然災害が起きているような気がする。自然は怖いものだ。
今回の集中豪雨も、農作物に多大な被害をもたらすことだろう。
平成31年度産から、農業災害補償制度が見直され、収入保険という制度が導入される。
収入保険制度は、自然災害による収入減少だけが補償対象ではなく、価格低下等も対象となっている。また、原則品目の枠にもとらわれない、とういうことらしい。
政府の農林水産業・地域の活力創造本部による「農業競争力強化プログラム」の中のひとつである。そのプログラムに関しては、次回以降で取り上げることとして、収入保険制度について具体的な仕組みを整理してみよう。
●収入保険制度の具体的な仕組み
1. 対象者
 青色申告を行い、経営管理を適切に行っている農業者(個人・法人)
(個々の農業者の収入を正確に把握するため。
 青色申告を5年間継続している農業者を基本とするが、加入申請時に1年分あれば加入可。(補償限度額は申告実績が5年になるまで徐々に引き上げ)
 加入するかどうかは、農業者の選択に委ねる(任意加入)
2. 収入の把握方法
 農業者が、自己申告により、農産物の販売金額等を記載した加入申請書や青色申告書等の税務関係書類を提出し、実施主体が、内容をチェックする。

などどなっている。詳しく知りたい方は 農林水産省の下記URLへhttp://www.maff.go.jp/j/keiei/hoken/saigai_hosyo/syu_nosai/
対象者を青色申告者としているということは、自分の経営状態をきちんと把握できていないところは、競争力強化以前の問題ということだろう。

吉田 典佳