水田の役割

朝食は食べましたか?
パン?ご飯?どちらだったでしょうか?それともサラダだけ?
それぞれの方が、それぞれの理由でいろいろな物を食べたことだろう思います。

さて、そろそろ田植えが始まる頃です。日本全国的にみればもう終わった地域もあるでしょう。この辺の地域では、二毛作のため本格的に田植えが始まるのは、来月半ばくらいでしょうか。来月初旬に麦刈り、その後に田植えとなることでしょう。

農林水産省のデータによれば、昭和37年度のコメの1人当たりの年間消費量は118Kg、そこをピークに平成25年度には57kgにまで減っています。全国ベースでは年間約8万トン需要が減少しています。もちろん、供給も農家の高齢化による廃業などによる自然減や、主食米から米粉用米、飼料用米等に変更し需要に合わせようと努力もしていますが、価格の下落は避けられません。
今後、輸入米が市場に現れ価格だけの競争になれば、どうすることもできないでしょう。あくまでも、価格だけの競争というものですが。そこの競争には、価格だけでなく、味、安全性など他の要素も含まれてくることだと思いますが、今の日本人はどんな選択をするのか。

需要が減っているのであれば、それに合わせ供給も減らせばよい、ということもあるが、コメの供給を減らすということは、それだけの問題ではない。水田が減ることになる。

水田には米を作る場所という役割の他に、地下水の量を一定に保つ、洪水対策、地盤沈下対策、水蒸気発散による気温の上昇対策、土砂崩れ防止、景観美化など様々な役割があります。農業という産業だけではなく、地球を守るという意味でも水田は必要なのです。

今後、さまざまな理由で水田が水田としての機能を失っていくことで、食には困らないかもしれないが、新たな環境問題発生する可能性はあると思います。