希望の残業学

上毛労務 薗田直子です。

パーソナル総研と東京大学の中原淳先生が取り組んでいる「希望の残業学」というプロジェクトの第一弾研究結果が発表された。

残業をする人は「幸福度」が徐々に下がるが、残業時間が月60時間を超えると「幸福度」がグッと上がるそうだ。但し、「強いストレス」や「重篤な疾病」リスクは残業時間に応じて徐々に上昇し続けるという。
熱心に仕事をしているので気持ちは高揚し、ある種ランナーズハイのような「幸福感」はあるけれど、身体は悲鳴を上げている状態に近い。

世の中には動き続けていないと息絶えてしまうマグロ的人種っていうのもいる。私自身どちらかというと、このタイプだ。問題は、動き続ける土壌を「職場」に限定してしまうことだと思う。残業は、職場で「感染」し、やがて感覚を「麻痺」させるという。

残業を減らすことを目標にしても、それだけでは「働きがい」や「楽しくワクワク働く」ことに繋がるわけではない。今の「長時間労働抑制」は、現場感とかけ離れていてやらされ感満載なのも肌で感じる。

楽しそうに働いている人は、自分のやるべきこと、やりたいこと、できることをうまく一致させている。だから、やらされ感ではなくイキイキしているのだろうな。マグロのように動き続けている人も多いが、決して「会社・職場」に限定している訳ではなく、仕事とプライベートの境界なく楽しみながらエリアを重ね、広げている。

残業がなくなるその先に「働いて、笑おう!」というテーマがある。だから「希望の残業学」
「働いて、笑おう!」「笑いながら、働く!」そんな未来を目指したい。