大学の学生選抜の多様化

藤井経営の藤井武です。

先週の13(土)、14(日)の2日間にわたり、大学入試センター試験が実施された。
今年度の受験者総数は約58.2万人で、昨年度が57.5万人なので1.2%の増加の様だ。
ちなみに私の長女も受験しており、私が試験会場への送り迎えをした。受験2日目が終了した帰りの車中で、いつの間にか眠っていた娘の横顔には、疲れの色が見えた。父親としては、これまでの長い受験勉強を耐え抜いた彼女の努力が報われることを願うのみである。

日本の大学でだれでも知っている大学というと、東大・京大、早稲田・慶応などがすぐにあがると思う。入学するにはもちろん、高い学力が求められるわけだが、昨今の大学入試は学力だけを判定するのではなく、私が経験した時代よりも学生の選抜方法がかなり多様化している。

出題された問題を解き一つの正解を答える試験だけではなく、推薦入試やAO入試、小論文、面接など学生生活の中での具体的な取り組みや自分が工夫したこと、顕在化していたり潜在している社会問題に対する自分の考えなど、テストの点数からは読み取れない学生個人の思考力や人間力などを問う形式が増えている。

これは、大学側が“より良い学生”を獲得することで、大学卒業後国内外を問わずグローバルに活躍し社会貢献ができる人間を育成する、など各大学のミッションを達成することで、大学自身も生き残りをかけているのだと思う。まさに大学自身の存立意義が問われている。

多様化する試験形式に対応しなければならない学生も大変だが、よい学生獲得に大学側も生き残りをかけている。教育の世界も企業と同様、非常に厳しい生存競争にさらされており、グローバル化する今後はさらなる激化が待ち受けているだろう。