人生100年時代

上毛労務 薗田直子です。

今回の安倍改造内閣の目玉でもある「人づくり革命」(突っ込みの嵐ですが・・)を推進する中核機関として『人生百年構想会議』が立ち上がりました。

昨年ベストセラーになった『ライフシフト』では、2007年に生まれた子供の50%以上は100歳以上まで生きると試算されています。いよいよ、国も『人生100年時代』を本格的に見据え、正解のない道筋への政策を検討する体制になってきたということです。

100年・・・長いですね。
今では当たり前のスマートフォンはほんの10数年前に誕生したものですし、遥か昔のことのように語られる痛ましい戦争から、まだ70数年なのです。テクノロジーの進化によりかつてないほど変化の激しい100年になることを私たちは肌で感じています。そう考えると、この先の100年がどのように変化するのかは計り知れません。

小説家の島田雅彦氏は、「100年なんて長い期間にはどんなことが起こるかわからない。そんな中で『好奇心』『教育』『遊び心』が生き残っていく上で有利に働く」と言っています。一見ムダなように見える「余剰」の部分をいかに持っているかで、変化に対応する力も変わってくる、というのが島田氏の考えです。

効率や短期間で結果を気にするあまり、わき目もふらずに駆け、周りの景色さえ目を留めていなかったことにふと気づくことがあります。周りの景色を楽しみ、気になるものがあったら立ち止って近づくことで、自分の知見が広がり、会いたい人、行きたい処が増えていく・・・
結果を求めた行動ではないけれど、いろいろな物事に関心をもち、多様な考えに触れることが人生の幅になり、幅を持つことが変化に対応する容量を増やしていくのだと思います。

国の「人づくり革命」の主旨は『チャレンジしたいと思う人が、人生を通じて、学び挑戦できる機会をつくっていこう』ということです。受け身ではなく、自らが「チャレンジしたい」と思える気持ち。これも「好奇心」や「遊び心」でより広がりますよね。

何よりも変化に対する不安や閉塞感ではなくではなく、「好奇心」や「遊び心」をもってわくわくと楽しい気持ちでいたほうが、長い人生これに越したことはありません。
昨日の吉田ブログに通じるところがありますが、「楽しい」気持ち、持ち続けていきたいものです。