三太郎の日

ライフネット生命の創業者である出口治明氏は、「元気に、明るく、楽しい職場」こそが、イノベーションを生み出し、組織として生産性を上げていく、と言っている。(自身が会長職の会社は、なかなか厳しいようだけれども)
私も、「元気に、明るく、楽しい職場」には賛成だ。特に「楽しく」は重要だと思っている。楽しく働くというと、しっかりと働いてないイメージを持たれるかもしれないが、自分の理想通りの仕事ができると楽しくなると思う。例えば、飲食店でお客を待たせることなく、美味しい物を清潔な場所で提供できれば、お客も満足、スタッフも何のストレスもなく満足することができ、楽しく働けるといったようなものでもいい。
私の妻はフランチャイズのドーナツ店でバイトをしている。今月8月は「三太郎の日」ということで、3、13、23日がauとのコラボになっている。先日3日は、17時か18時までの予定がラストまでになってしまったようだ。どこの店舗もそうだったようで、後日利用券を使用済みコピー用紙の裏面を使い、SNSでその内容について炎上もしたようだ。彼女の場合も普段からシフト通りとはいかないようだが、やはり特別忙しかったようだ。休憩もそこそこで、かなり疲れたようだったが、基本的に暇な店より、混んでいるほうが好きなのだろう、大変だったといいながら、満足しているようだった。普段も店の愚痴のようなことをいってはいるが、聞いていると「バイトがそこまで店のことを考えなくても・・・」と思えるほどだ。
彼女のように、好きな職場で働いている人は、自然と楽しく働けるのだろう。しかし、同じ職場であっても、学生アルバイトはなかなかそうはいかない。
どこでもそうだろうが、全員が「元気に、明るく、楽しく」働くことは難しい。でもそれができれば、ブラック企業とは無縁だろう。                                               吉田 典佳