土用丑の日

今日7月25日は「土用丑の日」。と言えば、「うなぎ」。今年の夏は、あと8月6日がそうらしい。

土用丑の日に「うなぎ」には、諸説あるようだが、「平賀源内説」によれば、本来冬が旬である「うなぎ」が夏に売れない相談を受け、当時の風習であった「丑の日にちなんで、“う”から始まる食べ物を食べると夏負けしない」ということから、「本日丑の日という貼り紙をした」ところ、相談したうなぎ屋さんが大繁盛したことかららしい。それが本当かどうかは別にして、私はやはり冬ではなく「土用丑の日」というと、うなぎを食べようかと考える。

旬の時期に売れるのは当たり前。そうでない時でも、昔からアイデアがあれば売れたという、素晴らしい例だと思う。ただ、うなぎに関しては、高い、値段が高い。市場に出回る量が年々減少しているらしい。

うなぎの供給量は、農林水産省「漁業・養殖業生産統計年報」及び財務省「貿易統計」によれば、天然、養殖合わせた国産は、平成元年が41,000t、当時の輸入量が57,000t。平成27年で国産が20,100t、輸入が31,000tとなっている。途中、平成12年の国産・輸入合わせた供給量が158,000tをピークに100,000tを超えていた時期は20年近くあった。もちろん国産物も減少しているが、乱獲が原因で、ヨーロッパウナギが激減し輸出が制限されたことも、原因している。

完全養殖が難しいうなぎのような生物には、自然の力が大きく影響するのだろう。自然の力で、毎年、昨日までの生活を嘘のように変えられている、被災者がいる。しかし、私たちも、いままで自然をどんどん変えてきた。かといって、この便利な時代を捨てることはできない。

うなぎ供給量にしても公表されているデータと、実際の量は合致しないという。密漁等の不正があるようだ。それぞれの事情はあるのだと思うが、自然という大きな力に仕返しされないよう生きていきたい。