群馬の元気な高齢者

こんにちは、総務の藤井です。

 

先日の須田さんのブログに対抗して私も少々母親自慢を。

 

私の母は今年83歳になる紛うことなき後期高齢者ですが、そのタフネスぶりは目を見張るものがあります。

20代後半で兼業農家に嫁いだ母は、平日は会社勤めをする父を支えながら養蚕、こんにゃくの生産、米作りなどの稼業をメインで担ってきました。

子ども心にも母は毎日忙しくて大変そうでしたが、明るくおしゃべりで世話焼きな家族のムードメーカーでした。

日常的に母と家でゆっくりする時間はほとんど無かったため、学校から帰ると母を探して畑や蚕屋(かいこや 蚕を育てる部屋)に足を運んではその日にあったことなどを報告していました。

もちろん「手を動かしながらでも口は動くから」と農作業は手伝わされましたが。

 

養蚕とこんにゃく作りをやめてからは、家計を支えるためにパートとして外で働き始め、その働きぶりから正社員雇用となり定年後も数年間再雇用で働いていました。

もちろんその間も家族で消費するお米と野菜は作り続けていたので、母が家でゆっくりする姿というのはほとんど見られませんでした。

 

昔から働き者でじっとしていることが苦手なタイプではありましたが、80歳を超えてもその勤勉さは全く損なわれることがありません。

そんな働き者の母のここ数年の趣味は、直売所への花や野菜の出荷です。

直売所に自分の名前で出荷し、どれだけ売れてどれだけ売れ残ったかといった結果がダイレクトに出ることに達成感を得たのか、これまで他人に貸していたこんにゃく畑を耕して、定番の野菜に加えスナップエンドウやわさび菜、モロヘイヤなどこれまで作ったことのない野菜作りに積極的に乗り出しています。

出荷仲間とおしゃべり程度の情報を共有して売れすじの野菜を新たに育ててみたり、ライバルの多い旬に時期に重ならないよう生産時期をずらしてみたりと素人なりにあれこれ工夫をしているようです。

パッキングにも気を遣い、葉物野菜が綺麗に見えるよう並べ方を工夫し、出荷する作物にぴったりサイズになるよう何種類も袋やパックを用意し、少人数世帯でも買いやすいように少量パックを作ったり、切るのが大変なカボチャは適度にカットしてパッキングしたりと日々知恵を絞って作業しています。

月毎にどこの直売所で何がどれだけ売れたかといった売上伝票も出るため、過去のデータを参考に今年はいつ何を作るのか、どこに何を出荷するのかを考えて、簡単な年間計画を立てるそうです。

 

こうなってくると一端の経営者ですね。

得られる額は年金にちょっとお小遣いが上乗せできたくらいでしかありませんが、「自分が作ったものを喜んで買っていってくれる人がいるのが嬉しいし、何より生活に張りが出る」と言って今日も畑に出ています。

 

上州名物は「かかあ天下とからっ風」と言われますが、働き者で有名な群馬の女性の代名詞はこんな人達が支えてきたのでしょうね。

私たちも親世代に恥じぬようしっかり働いていこうと思います。