藤井経営の深澤です。
たまには、まじめなお話しを
沢山の流行りの言葉が出た本年ですが、「悪魔の証明」という言葉も出てきましたよね。
当時の私は初めて聞いた言葉でした。
「無い事を証明しなければ有るのだ」という意味で使われていたようですね。
刑事ドラマの犯罪のアリバイのように場所や時間が限定されていれば証明は出来ることも多いと思いますが、条件が限定されてない場合の「無い証明」は大変ですよね。
かなり前の税務調査で、こんな事がありました。
大掛かりな調査で、無申告の方々を摘発した時に、その人が当事務所の関与先の方が本当の経営者ですと答えた為に、その関与先の方が2日位ずっと詰問されることになりました。
もちろん「本当に無い事」でしたし、「お金の動き」も「たまり(隠し資産)」もありません。
でも無い事の証明は認めてくれなくて、ずっとお話しが続いた後半に、調査官に一つだけお願いをしました。「隣の部屋の奥様を見て来て下さい。2日間ずっと内職をしてましたよね」と、もちろん税務申告もしてあります。
国税局の方も「有るとしたい」大きなお金を得ている方の奥様が時間何百円の内職を何年も続ける事の不自然さに気付かれたようで、その後やっと無い事を認めてくれました。
でも、話題になった旅行会社のように証拠が無ければ犯罪が立件出来ない事や建設会社で沢山の手付金を受け取ったまま破産した会社が犯罪にされない事がまかり通る事も問題がありますよね。
証明責任の所在って難しいですね。