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「開け、工場(こうば)!」
2017.10.11
カテゴリ : 日々つれづれ

上毛労務 薗田直子です。

新潟県燕三条地区は、古くから刃物や洋食器などの金属加工が盛んな土地だ。
柳宗理などのデザイナー作品やノーベル賞の晩餐会で使用されるカトラリーをはじめとし、世界的にも認められる金属製品が生産加工されている。ここには手仕事、職人仕事を要する小規模の工場が数多く点在している。
先週末、燕三条でものづくりの現場を楽しみながら見学・体験できる『工場(こうば)の祭典』にでかけてきた。

まず目を引き、秀逸なのがデザイン。ピンクの斜めストライプがシンボルで、パンフレットはもとより工場の塀や入り口もピンクテープでジャック。グレー調の工場にピンクテープ一本でコストをかけずにイメージチェンジ。
各工場で熟練の職人さんから、お母さん、若者まで、揃いのピンクストライプTシャツで出迎えてくれた。

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実際に研磨を見ながら「機械化できることと、職人仕事の違い」「高価なスプーンの見分け方」を聞いたり、スプーンの材質の違いを感じスープを飲む「効きカトラリー」を体験したり、各工場それぞれに「モノづくりを身近に」と嗜好を凝らした案内や体験が用意されていた。

最後に訪れた工場で「人手不足でもこういったイベントで興味をもってくれる人もでますよね」と話したところ、『実は、先ほど案内した彼は2年前のこの祭典がきっかけで入社したんですよ』と。ご本人は「まだ未熟なのバレるじゃないですか~」と照れていたが、いやいや堂々とした説明だった。

今年で5回目になる工場の祭典
カトラリーなど一般の人が手にするモノを製作しながら、それまでは一般の人と接する場がなく「工場は閉じられたスペース」だった。一般の人が入ることのない「工場」をオープンにしたことで、様々な変化が起きたという。

子供をはじめ不特定多数の人が出入りする為、危険のないよう工場内はどこもきれいに整頓されていた。
今まで黙々と行っていた手仕事に、目の前のユーザーが「スゴイ!」と認めてくれる。ここは職人さんたちが自社や自身の技術や製品を誇らしく語る場でもある。そして今まで見えていなかったユーザを意識するようになったそうだ。
ガイドブックに書いていない、こんな話を聞ける場でもある。

この祭典の効果は計り知れない。

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